2019年度予算提案

 復活した事業は、住民自治協議会への交付金、小坪小学校通学路の交通整理員、高齢者センター浴場再開、生ごみ処理容器非電動への補助、防災工事助成など去年10月の事業査定で既に方針を出していたもの。桐ヶ谷市長が公約したものとしては、学校の学習支援員(週5日分)と特別支援補助教員(1名)の310万円を復活しました。それ以外に、小児医療費の助成を10月から中学3年生までに拡大(これも既定路線)しますが、公約だった高校3年生までは財政状況を見極めた上で、任期4年間の中で対応されるのだろうと推測します。

 図書館の開館時間を20時までに戻すかどうかを注目していましたが、土日を17時までに1時間短縮し、水曜と木曜を1時間延長して19時までとする昨年10月時点の方針が踏襲されました。2020年4月から非常勤職員制度が大幅に変わり、非常勤の人件費が2割程度増えるため、慎重な対応をされたと思います。財政の厳しさを踏まえ、財政対策プログラムを尊重した予算編成となったことに安堵しました。

 財政調整基金は、一般会計剰余金で約4億円を補正予算で積み増すのに加えて、特別会計の剰余金が上乗せできたことで、合わせて7億円増えて年度末に12億円まで回復したのは良かったです。来年度は幹部職員が10人以上退職するため退職金で3億円の人件費増となりますが、財調を3億円取り崩して凌ぐことができました。結果、財調残高は9億円を確保できたので、この財政規律を維持すれば、来年度末には13~14億円まで財調を回復できるのではないかと推測します。

 今後は、桐ヶ谷市長が打ち出した、企業誘致による法人市民税増収策をどのように具体化されるか、総合病院誘致に向けて葵会と医師会の関係構築ができるか、この2つが大きな焦点です。企業誘致は庁内プロジェクトチームを立ち上げたようですが、トップセールスによって大きな税収効果をもたらす企業が来てくれることを期待します。